国産レスポールとバダスブリッジ
こんばんは。
今回はギター改造の話になります。
レスポールスペシャル バダス でググった事のあるかた向けの内容です。
僭越ながら、僕はギターを弾きます。
特にレスポールの形が好きで、現在レスポールタイプのギターを3本持っています。
先日、このうちのTokaiのlss93というレスポールスペシャルタイプのギターにバダスブリッジを取り付ける改造をしました。今回はこれについて書いていきたいと思います。
はい。そもそもバダスブリッジってなんじゃいという所ですが、
これです。この銀色の、弦を引っ掛ける部分ですね。ここのパーツを取り替えました。
元々レスポールスペシャル(又はジュニア)というギターはスチューデントモデルで、パーツを簡素なものにすることでコストを抑えた廉価版です。そのせいもあって、そのままだとチューニングがあんまり合いません。ローコードをじゃかじゃか弾く分には問題ないのですが、ハイフレットの方に行くほどチューニングがずれていくという構造上の弱点があります。
これはブリッジが鉄の棒きれのような単純なものであるため、オクターブチューニングの細かな調整ができないことが原因です。
そこで開発されたのがバダスブリッジです。このブリッジは各弦ごとにコマがついていて、微妙なオクターブの調整ができるようになっています。ブリッジをこれに取り替えることで、ハイフレットの方の音も正確なピッチで弾けるようになるというわけです。
ロックンロールなんてテキトーでいいんだぜ〜なんつっても、やっぱり長年弾いていると微妙なチューニングのズレでたまにイヤな音が鳴るってのはじわじわ気になってくるものです。
豪快なようでいて所々せせこましい、それもまたロックンロールと心得ます。
はい。
ということで、今回の材料(?)は
ギター・・・Tokai lss-93
ブリッジ・・・FERNANDES TV バダス タイプ ブリッジ CR
これに追加として、FIXERのテールピースロックシステムも使いました。
FIXER 1642-N ミリ Nickel テールピースロックシステム
これは何かといいますと、ブリッジをギターに固定するためのワッシャーです。バダスブリッジに交換すると弦高の調整が上手くいかないことがあるとのことで、これでブリッジの高さを固定しました。作業自体は単純なもので、弦を外したらブリッジのネジをドライバーで抜き、代わりのフェルナンデス用のネジを入れてブリッジをはめるだけです。新しく穴を開けたり、既存の穴をさらに深く掘ったりする必要もありませんでした。
ただ、ちょっと問題だったのがパーツの規格です。実は以前、今回のフェルナンデスのブリッジを買う前にALL PARTSが出しているバダスタイプのブリッジを買って失敗したんですね。というのも、実はALL PARTSのパーツはインチ規格なのに対して、TOKAIのような国産ギターはミリ規格になっていて、違う長さの基準で作られているからです。もちろんコピーモデルなので見た目はそっくりで、実際おおむね同じ寸法にはなっているんですが、問題は規格が違うとネジ穴がはまらないということで・・・。
形はほとんど一緒なのに、ネジ穴が違うばかりにどう頑張ってもはまらないというもどかしさですよ。
しかも通販ではインチ・ミリ規格どっちなのかは書いていなかったりするので、いざ取り付けてみないと分からない事もあります。基本的に国産のパーツはミリ規格で作られているのですが、国産だとはっきり分かるバダスブリッジというのは意外と見つからないものです…。
今回のフェルナンデスは中国製で、正直なところ賭けでしたがどうやらミリ規格だったようで無事に収まってくれました。
ちなみに、
こちらが元々ついていたブリッジです。
こうして並べてみると、つくりの違いがよく分かりますね。
そして、テールピースロックシステムのワッシャーがこちらです。ちゃんと解説も付いており、分かりやすかったです。ワッシャーは3サイズありましたが、僕は真ん中のサイズの奴がちょうどよかったです。弦高が変わるので、ここは好みによると思います。一応どのサイズを入れても音詰まりはしませんでした。
改造後の仕上がりがこんな感じです。
見た目にはほとんど変わりませんね。
肝心の音ですが…、やっぱりチューニングが格段に良くなりました!ハイフレットでも違和感なく弾けます。また心なしか、そもそものチューニング精度も上がった印象です。弾いているうちにチューニングがズレていく不具合も減った気がします。
音色もちょっと変わりました。
改造前に録音したものがあれば比較になってよかったんですが、すいません、、。
アンプはYAMAHAのTHR-10Cで、iPadのGarageBandにつないで録ってあります。
よりジャキジャキしたというか、ハイが強調されてテレキャスに近いような音になった印象です。
恐らく聴くほうからしたらわずかな差ですが、歌に被らない音域に近づいた感じです。弾きながら歌うにはよりよいギターになってくれました。
そして何より、この改造はマーシーもキースも藤くんも施しているものなので、見た目も近づいてちょっと嬉しかったりします。
こいつはそんなに高級なギターではないのですが、何やかんや付き合いも長くなってきたのでこれからもじっくり弾いていけたらいいなーと思います。
機材の良い悪いの基準は世の中様々ありますが、結局は愛着ですね。