桜とロックンロール
こんばんは。
暖かくなってきましたね。皮ジャンパーが焼けるようです。
平成最後の四月です。今年は桜の開花が早くて、もうすっかり散ってしまいました。毎年のこととはいえやはり綺麗なもので、近所の公園の何気ない桜の木であっても、やはり見入ってしまうものです。また、暖かい気候もあって桜並木の下を歩くのは気持のよいものですね。
で、ふと考えたわけです。
桜をテーマにしたロックソングってあんまりねえな、と。
僕が知らないだけというのはもちろんあるかと思いますが、なぜかいくら考えてもほとんど思いつかなかったです。
そもそもロックンロールってアメリカで生まれてイギリスで磨き上げられたようなところがあるので、日本の情緒である桜は合わないのかもしれません。また、本来無骨な不良音楽であるロックンロールでは、華やかで綺麗な桜は題材にしにくいのかもしれません。逆にJ-POPになると、桜とタイトルにつけると曲が売れるというくらい定番となっているのが面白いところです。
折角なので、ロックバンドの曲で桜をメインテーマにしたのはないかな?と探してみました。
先述のとおり、春になったら桜が咲いて…というのは日本の情緒なので、必然的に邦楽ロックを探すことになりますね。
桜の花舞い上がる道を-エレファントカシマシ
一番に、というか唯一浮かんだのがこれです。
ミヤジほど桜が似合うロックボーカルもそういないと思います。
エレカシは無骨なギターロックからポップ寄りまで色々ありますが、この曲はストリングスが多用され、一際華やかでポップなアレンジになっています。
やっぱり桜ってそういうイメージなのでしょう。
桜の季節-フジファブリック
フジファブリックのファーストシングル曲ですね。親しみやすいメロディと裏腹にかなり複雑な展開で、聴くたびに発見がある曲でもあります。初期のフジファブリックってかなりプログレっぽいというか、攻めた曲が多くて面白いです。ロックンロールってよりはロックかな。
なんとなく個人的には、エレカシが満開の桜並木だとするなら、フジファブリックの桜の季節はひっそりと立つ一本だけの夜桜を眺めているようなイメージです。
若者のすべてや赤黄色の金木犀など、フジファブリックの曲は四季折々の情景が織り込まれていて、そこがとても素敵です。
チェリー -スピッツ
これは桜の曲としていいのか難しいところですが…。
全体的なイメージが春っぽいのと、タイトルと踏まえると、Cメロの春の風に舞う花びらというフレーズが桜のことなのかなーと。
これもメロディや音がとても綺麗で、なのに歌詞が抽象的でとらえどころのないあたりが独特です。
子供の頃はただただ良い曲だなーと思って聴いていましたが、大人になって改めて聴くとなにか切実な思いが裏にあるような気がしてきますね。
さくら-グループ魂
うん。
CHE.R.RY- 向井秀徳(カバー)
僕が知る限り桜がテーマで一番ロックなのはこれです。
最初見たとき、タイトルの誤植かと思いました。でも違いました。
いやしかし、タイトル通りならそれはそれで一体何だというのでしょうか。
後輩の曲っていっても、他にもっとあっただろうに…。
本来なら苺のショートケーキにキンミヤ焼酎をぶっかけてサラダボウルに盛って食べるようなミスマッチのはずですが、それでもこの人が歌うとなんかこういう表現なのかなと思えてしまうのが恐ろしいところです。
「指先で送る」がなんか性的衝動的なアレにさえ聴こえてきます。
はい。
こう並べてみると、何だかやっぱりロックバンドは桜に対しては変化球を投げがちな気がしてきます。桜をテーマにした曲はあれど、桜が舞っててキレイだなーみたいな直球の曲はあんまりないような…?
不思議です。