BIMBOROLL雑感〜B面〜
こんばんは。
しつこくクロマニヨンズの抽選に応募し続けています。やっぱり今年も一回くらい観に行きたい。
今回は前回に引き続き、クロマニヨンズの新アルバムBIMBOROLL の感想です。
アルバムというのは、えてして何度も聴くとその度に新しい発見があるものです。そういう意味で、あくまで初めて聴いた第一印象としてこんなことを感じたよ、というものが今回の記事になります。
一旦こんな風にまとめておいて、後で聴き直してから自分で読み返すとまた面白いものなのです。
ライブ行ったらまた違うんだろうな。
行けたらいいな…。
話が逸れました。それではいってみましょう。
・もれている
B面一曲目はマーシーの曲からです。この曲はなんだかどうしても、何かの風刺だろうかと思ってしまいたくなります。つまり、放射能だとか汚染物質漏れの話かな、と…。
もちろん今のマーシーはそんな意図を込めた作詞はしないだろうと思います。しかし昔は情報時代の野蛮人などキレッキレな社会批判をやっていた人でもあるので、今でも言葉選びについ深読みしてギクリとさせられることがたまにありますね。
あと、ロックバンドが夏が終わるっていうと別の意味でヒヤヒヤします。解散しないとは思いつつ…。
ヒロトのもれー!という掛け声がナイスです。
・誰がために
この曲はベースが渋いですね。
個人的には、スローテンポな曲ほどコビーのベースが光る気がします。マーシーのギターソロも間の取り方が絶妙でよいです。ほんとリズムが心地いい。
内容については、タイトルからしてペテン師ロックに並ぶシリアス曲かと思いきや、ただダラダラしてるだけの曲という。
ダラダラ気ままに過ごしていてもフッと一歩引いて自分を見てしまうことというのがあるもので、そういう時の気持ちの曲かなあと個人的には思います。
お酒の名前の出てくる順から、なんとなくヒロトの好みがわかるような、わからないような…。
・モーリー・モーリー
これもヒロト曲ですね。
誰がためにから一転して、こちらは軽快なロックンロールです。モーリーってなんとことかと思ったら、つもり のモリでした。
ちょっと気の抜けた響きながら、よく聴くと歌詞はなかなかにシリアスです。知ったつもり、愛のつもり、生きたつもり、死んだつもり、というところにはヒロトの価値観が垣間見えるような。これはロックンロールは騙すもの、偽物っていうところと繋がってくる気がします。そういう意味では、もしかしたら今回の中ではペテン師ロックと対になる曲かも知れません。
・焼芋
ふたたびマーシー曲です。ゆったりしたリズムにいかにもマーシーらしい歌詞の、ノスタルジックな曲ですね。アレンジ次第ではましまろにも合いそうです。季節にもちょうどマッチしています。今回はなんとなく、秋〜冬の雰囲気の曲が多い気がしますね。
うっすら鍵盤の音が入ってるのが、クロマニヨンズの曲としては珍しい気がします。
・光線銃
ヒロトっぽいタイトルだなと思ったらやっぱりヒロトでした。銃とか戦闘機はヒロト。
つい真夜中レーザーガンを思い出してしまいますが、今回の光線銃もとても良い曲です。
単三の寿命が〜 とのことで、たぶんおもちゃのピカピカ光る光線銃の事だと思います。新しいとか古いとかよりただ好きだ、というのは古い音楽をずっと聴いてきた人が言うと重みのある言葉です。別に古いから好きなわけじゃないんですね。
この曲はサビが童謡のようなメロディーで、より小学生の頃のような懐かしさが際立ちます。
・大体そう
ラスト曲です。大体そう、大体そうのリフレインは癖になりますね。
大体の日は大したことは起こらないよ、という。これ、言ってみればロックの歌詞によくある「退屈だ、つまらねえ!」ってことだと思うんですが、変な気だるさや鬱屈を感じないのはやはり歳を重ねた境地でしょうか。
締めくくりがこの曲ということで、まあ俺たちこんな感じでやってるよ〜という、肩の力の抜けたまとめ方がいい味です。
全体として、今回もまたロックンロールへの憧れ、ノスタルジーに満ちた非常にクロマニヨンズらしいアルバムだったと思います。
また個人的には、このアルバムは今まで以上に生活感のある曲が多かったなあという印象です。そういう意味で、ロックンロールでハイになりたい時だけでなく、のんびりした休日なんかにも合うアルバムかもしれません。
また毎度のことながら、ライブになるとどう化けてくるかが楽しみです。
チケット当たれーーーー!
BIMBOROLL 雑感〜A面〜
こんばんは。
CDJもクロマニヨンズも抽選落ちてました。うーむ・・・。ちょっと予約が遅きに逸したので、仕方ないといえば仕方ない気がします。
来年はすばやくなりたい。
さてさて、今回はザ・クロマニヨンズの最新アルバム、BIMBOROLLについて書いていきたいと思います。
書いてみたらなんだかまた長くなりそうだったので、今週はA面だけに絞ってみました。
いつもありがとうございます。
今回はアナログ盤を予約していなかったのですが、タワレコ池袋店でダメ元で在庫を聞いたところ一枚だけ残っていて、無事手に入れることができました。
店員のおねえさん、めっちゃ時間かけて探してくれてありがとうございました。すいません。
ジャケットは、かたつむりか何か謎の生き物に乗って海を渡るような絵ですね。何気に今までで一番不思議なジャケットな気がします。前回はジャングルの精霊でしたけれど、今回はなんなのでしょうか。ライブ行ければ前説でわかるかな…。
BIMBOROLLのBIMBOはバカ、ウスノロという意味だそうで、この辺りの単語をタイトルにもってくるあたりストーンズっぽくて格好良いです。貧乏ともかけてるのでしょうか。
肝心の内容ですが、予想通りというか期待通りというか、今回もド直球のロックンロールですね。
・ペテン師ロック
これは以前このブログでも触れました。やや歌謡曲風のメロディに、とてもシリアスな歌詞となっております。ヒロトの鋭いハーモニカは聴き応えがありますね。
今回リード曲がこれだったので、まさか全体的にハードボイルドで大人な雰囲気のアルバムになるかと思っていたんですが、全然そんなことなかったですね。
公園でクリームパン食べちゃう。
・マキシマム
この曲はマーシー曲で、パワフルで元気なロックンロールです。ACE ROCKERでいうとこのバニシング・ポイントのポジションかなーと個人的には思います。ライブ始めでやってくれたら盛り上がりそうです。
くだらねえ、つまらねえ、ぶっ飛ばしていくっていうのはロックンロールの共通理念ですね。かっこいい。
・ピート
これはピート・タウンゼントの曲だそうです。ザ・フーを自分の部屋で聴いている少年の曲で、初期衝動に直結した曲とも言えるかもしれません。未だにこういう曲が出てくるあたり、今更ながらホントにこの人達ロック大好きなんだなあと思って嬉しくなります。
「そのギブソンでぶっ壊してくれ」ってのはまさに僕が10代のころマーシーに持っていた気持ちそのものでして、なんだか感慨深いです。
アウトロのギターソロもスイッチング奏法(たぶん)を使ったピートタウンゼントを意識したフレーズになってるのがまたツボです。
そういえばすごく遡りますが、ブルーハーツ時代の人にやさしくでもスイッチング奏法をやってましたね。もしかしたらあれもMy Generationから着想を得たギターだったのでしょうか。
・おれ今日バイク
実は一番気に入ったのがこの曲です。
「おれ今日バイク」のコーラスが楽しいです。これライブで合唱したら最高だろうなあ…。
ヒロトのバイク曲はACE ROCKERの49cc以来でしょうか。セリフ部分はレコードの早回しで声を高くしてるようです。どれが誰か考えるのも楽しいところです。
「便利ってなんだ」「安全ってなんだ」と、フッと考えさせる一節が入るのもまたクロマニヨンズらしいです。
あんまり掘り下げないあたりも。
・デトマソパンテーラを見た
デトマソパンテーラって何かと思って調べたら、車なんですね。全然詳しくないですが、スーパーカーって奴だそうで。
流行りのクルマもマーシー曲ですし、マーシーは車も好きなんですね。
クリームパン食べてたら珍しくカッコいい車を見たという、ただのおっさんの日常では…という曲さえ格好いいからズルいです。
このペテン師ロックとの温度差よ。
・ナイアガラ
これは確か、ブルーハーツの海外ツアーの際にナイアガラを観たときの事が突然降りてきた曲だそうです。きれいなコーラスで、比較的しっとり聴ける感じの曲ですね。ライブだとストラトできそうなイメージです。A面最後というポジションにはとても合ってるように思います。
総じてA面は元気で華がある印象です。
マキシマム→ピート→おれ今日バイク、の流れが好きですねー。
結構A面ばっかり聴いてしまいそうなのですが笑、来週はB面をじっくり味わってみようと思います。
Apple Musicを使い始めた
こんばんは。
先週クロマニヨンズとCDJの抽選を申し込みまして、今週その結果が出ます。どっちも倍率は高そうなのですが、はたして。
実は先月から、Apple Musicを使い始めました。気がついたらコンビニのプリペイドカードで支払いできるようになっていて、じゃあやってみるかとなった次第です。今まで手を出してなかったのはレコード好きでアナログ嗜好だからという事ではなく、純粋に手続きの問題ゆえです、はい。
いや、それにしてもこれ、すごいですね。
世間的には何を今更なのだと思いますが、改めて驚きました。
洋楽であれば、僕が聴きたいような程度の範囲のものならほぼ揃っている印象です。例えばビートルズなら主要アルバムはもちろん、最新の映画EIGHT DAYS A WEEKの音源アルバムなどもしっかり聴けるようになっています。
その他ロックンロール、ブルース、70年代パンクなどなど、普段iPodやレコードで聴いている洋楽はほとんどあるようでした。
今までなんとなく避けていたストロークスやリバティーンズなどのガレージロックリバイバルにも思わず手を出したりしました。
CDを買うより、ましてツタヤで並んでるのを借りて聴くよりもハードルが圧倒的に低いです。「どんなバンドか、ちょっとググってみっか」くらいのノリでフルアルバムが聴けてしまいます。ものによっては歌詞もついてます。
それだけでなく、自動でおすすめのプレイリストを作成して表示してくれるという機能もありますね。正直、こういうのはどうなんだろう?とあまり期待はしていなかったんですが、ベスト盤よりも少ない曲数でポイントを押さえてくれて、さらに「そのアーティストに影響を与えたサウンド」として他のバンドも紹介してくれます。
個人的には、この関連アーティストにつないでくれる機能がありがたいですね。どうしても好きなバンドに関しては「はじめての〜ってプレイリストなのに、なんでこの曲がないんだ!」というのはありそうですが、まあそれはそれで本家のアルバムを聴けばいいわけで。とっかかりとしては十二分にいい機能だと思います。
ただしその一方で、邦楽はそんなに何でもかんでもはないかなあという印象でした。
特に歌謡曲は、例えば小田和正や中島みゆきはほとんどなかったです。もちろん昭和歌謡まったく無いよってわけではなく、山口百恵はないけど松田聖子はあるといったような様子です。権利を持ってるレーベルの関係なのでしょうか。
その他ラルク、スピッツ、バンプなど誰でも知っているような大御所も、時々まだ入っていないのがありますね。ちなみにヒロト・マーシーの曲も、ブルーハーツからクロマニヨンズまで一貫して全く出てないです。
一方で、若手のインディーズバンドの曲が結構拾えるのは意外な収穫でした。挫・人間やヘルシンキラムダクラブなんかもあるんですね。若手バンドは参入するという風潮なのでしょうか。
聴く側としてはいいことですけど、ブレイク前のバンドの曲をApple Musicで漁ることに関しては、なんだかある種の背徳感がありますね。どうしてもCDと比べると、バンド側への利益が少ないそうなので…。 便利には違いないですが、やはり色々考えさせられてしまいます。
長くなりましたがApple Music、食わず嫌いせずに試してみてよかったと思います。手が出せる範囲も広がったし、なにより「音楽を掘る」という楽しさをちゃんと大事にしている点がとても好印象でした。
まあ、欲張った結果、ツタヤで借りたCDをパソコンに落としながら、スマホのApple Musicで好きなバンドを探しながら、後ろではクロマニヨンズのレコードをかけているという、訳がわからん感じになってしまいましたが…笑
いち個人としては、手が増えたつもりで色々併用していくのが楽しみです。
来週までにクロマニヨンズの新作をもうちょっと聴き込んで、次で何か書けたらいいなと思います。
ヘルシンキラムダクラブ
こんばんは。
クロマニヨンズのチケットの抽選を外してやや傷心です。しばらく応募してみます。
先週、ヘルシンキラムダクラブの新作アルバムが出ました。昔いちどライブを見かけてから何となく気になり、ワンマンにも一回行ったことがあります。
この新曲がとてもよかったので、今回はそのことについてです。
この曲がアルバムの一曲目になります。
This is a penって。
コーラスがとても印象的だと思います。メロディがいいのもあって、ついつい口ずさんでしまうような曲です。また個人的にはソロ後から転調までの流れもお洒落で好きです。
なんでThis is a penなのか分かりませんが、なんだかこれが日常的でちょっと抜けてる感じの空気を醸し出しているように思います。
ライブでラストにやったりしている曲でAll my lovingというのがありまして、これと同じ良さがあるように思います。ようは印象的なフレーズを連発していく手法ですね。ギターリフでドンと始まって、キャッチーなコーラスで押し切って短く終わるのが潔くて好きです。
また、個人的にこのバンドのツボな点として、ちょっと力が抜けててふざけてるというのがあります。曲や演奏は作り込まれてて、おそらく音楽好きで色んなものを聴いてる人達が真剣に作ってるんだなっていう感じなのに、タイトルとかPVは遊び心が入ってるというかですね。
全体的にゆるい空気が漂ってるのは、良いロックバンドの証拠だと思っています。
This is a penのMVのコメント欄で、ペンパイナッポーアッポーペンと間違えて釣られた外人がコメントしてるあたりとか最高です。
ていうか、This is a penってYouTubeで検索をいれると、ピコ太郎に挟まれてヘルシンキラムダクラブが出てきます。いいのかこれ。
これからツアーだそうで、予定がちょっと微妙なのですがまたワンマン行きたいっすねー。
ていうか最近ライブ行ってないな…。
チャックベリーの新作発表
こんばんは。カボチャが美味しい季節ですね。
表題の通りです。ま、マジで…?
マジだそうです。なんてこった。
チャックベリーは前にも取り上げましたが、ロックンロールの創始者の1人とも言われる超大御所ですね。マーシーが憧れたキースリチャーズが憧れていた世代のミュージシャンです。
なんと今年で90歳になります。
・・・リトルリチャードといい、50年代ロックは健康に良いのでしょうか。バディホリーも事故に遭わなければ、いまだ現役で活躍していたかもしれません。
チャックベリーがご存命なのは知っていましたが、まさかアルバムを出すとは。しかも新曲って。先日ストーンズが70代になって新しいアルバムを発表したことで驚きましたが、あれはあくまで既存のブルースのカバーです。そういう意味でも今回のこれはそれ以上の衝撃です。さすが。
90歳がロックンロールのオリジナルアルバムを出すって前例あるのでしょうか。きっとないです。
しかしながら、一つ心配なのが・・・。こちらの動画です。
帽子がイカしてます。
2014年とあるので、最近のチャックベリーのライブですね。88歳でステージに立っているというのも壮絶なハナシです。
そうですが、そうなのですが、えー、肝心の演奏、正直ちょっと微妙では・・・。
チャックベリーといえばハチャメチャな事で有名です。若い頃でも、海外ツアーで適当に現地で買ったギターで本番を迎え、バックバンドもその場で用意、選曲は自分勝手その時次第。なんてのは序の口で、あろうことか曲のギターソロ後にメンバーに耳打ちして突然キーを変えさせるよう指示したなどという逸話もあったと記憶しています。とはいえやはり伝説は伝説、そのギターセンスや独特の歌い方はやはり他の追随を許さず、結果として周囲はその無茶に付き合わされるしかないというのがチャックベリーのイメージです。
ひるがえって、この現代。
ダックウォーク・・・は流石にやられたらかえって心配になるからいいとして、歌はギリギリ何の曲を歌ってるかわかる程度、ギターも全盛期の跳ね回るような勢いが影を潜めているように思います。
いや、万が一にチャックベリーが来日したらその姿を見届けに観には行きますが、新曲をレコーディングするというのはどうなのでしょうか。
ご子息がレコーディングに参加しているとのことで、周囲の助けがあればよい作品になるかもしれませんが、果たしてチャック本人の歌とギターはどれくらい聴けるのか。そういった意味で、楽しみでもありなんだか聴くのが怖いようでもあります。発売は来年ということで、今は待つのみです。
それにしても、これで90歳になってもロックンロールでアルバムを出せてしまうことが証明されました。この事実は、後続のポールやミックやキース、ひいてはヒロトマーシーやダニードリーボギーにはどんな風に感じられるのでしょうか。
90歳の50回転ズとか観てみたい気もします。
是非に。
EIGHT DAYS A WEEKを観た
こんばんは。
無事にブラジルから帰還しました。
帰ってきてすぐに、すでに公開されていたビートルズの新作映画EIGHT DAYS A WEEKを観てきました。
はい。こちらはビートルズのライブに焦点を当てて、デビュー当時から世界的なヒットに至るまでのバンドの軌跡を追ったドキュメンタリー映画となっています。
特にビートルズについては、そういうコンセプトの映像作品は他にも沢山ありそうですが、この映画は今まで未発表のライブ映像やレコーディングの様子なども収録されており、またライブに関しては画質も音質も高品質にリマスターされたものなのだそうです。
今回はこの映画の感想になります。
観に行ったのは平日の昼間で、お客さんは60〜70代の方々が多く、ほとんど夫婦や友達で来ている風でした。この方々も50年前はビートルマニアで、来日の際に空港で手を振っていた1人だったりするのかなぁなどと思うと、なんだか感慨深くなりました。
あと少ないですが20代もいて、やっぱり好きな人は好きなんだろうなと思いました。
ビートルズに関しては聴いてる人そこそこいふように思います。
肝心の内容ですが、まずとにかく驚いたのは映像がとても綺麗なことです!
初期のライブは60年代にもかかわらずカラーの映像が多く、しかも現代のフェスのライブ動画などと比べても遜色ないくらい綺麗でした。メンバーの表情はもちろん流れる汗まで見えてきそうなくらいの臨場感がありました。
なんだか同世代の若者のようにさえ見えてくるから不思議です。
また、インタビューやレコーディング風景でのメンバーの姿も印象的でした。とても無邪気にくだけた雰囲気で、スターというより普通の大学生に近いような印象です。当時若者の代表のような存在になっていたというのも、なんだかうなずける話です。リンゴが凄いヘラヘラしている…。
ヒロトとマーシーもインタビューでは大体いい意味でふざけたような発言が多いですが、その態度もビートルズを見習ったものなのかもしれないなと思いました。
映画の中のライブ自体も、パワフルで素晴らしいです。やっぱり初期は勢いがあっていいですね。特に赤盤の曲はかなり収録されていたように思います。
スタジアムに入場してくる様子なども含めて、リアルに実感することができます。
また半ば暴徒化したファンの様子もよく映し出されていて、当時まだロックバンドのコンサートの管理の仕方が全然できあがっていない時代だったからこその混乱も描かれています。
ファンが喚き叫び、PA設備も不十分で音も何も聴こえない、そんな中でライブを行うことに嫌気がさしてしまった、という流れに至ったこともよく理解できました。
ビートルズの軌跡を知るための良い教材でもあり、同時にビートルズのコンサートとしてもリアルに楽しめるものであり、またメンバーの素の姿を知ることができるドキュメンタリーでもある、とても見応えのある映画だったと思います。
DVD出たら買おうかな。
ストーンズは何処から聴いたらいいのか問題②
こんばんは。
先週、ストーンズの新作アルバムが発表されましたね。
前回ストーンズについて書いたのはたまたまだったのですが、あまりにタイミングがジャストで驚きました。
聞けば、ブルースのカバーが中心のアルバムだそうですね。やっぱりブルースバンドなんだな…。
新作アルバムは11年振りとのことで、「ストーンズの新作を楽しみに待つ」ということ自体がもはや嬉しいです。好きなバンドがメンバーほぼ全員70過ぎてまだ活動してるなんてそうそうあることではありません。
今回は先週に引き続き、ローリングストーンズはどこから聴き始めたらいいのかという問題について、答えのない議論をしたいと思います。
たのしいよ。
前回までのところでは、ストーンズの曲はブルースを基調としているがゆえにいくらか聴きづらい部分があって、だからこそロックンロール主体のベスト盤からが良いのではないかと考えました。
そこで今回は、アルバムではなく単曲でいうとどのあたりが良いだろうかということを考えたいと思います。
以降、4曲ほど挙げてみました。
・Jumping Jack Flash
まずは有名どころで、ストーンズ知らなくてもこの曲は知ってる人が多いのではないかと思います。ストーンズの中ではアップテンポなロックンロールで、ミックの勢いのあるボーカルにダンス、キースとロニー(或いはミック・テイラー)のツインギターの絡み具合、そして手数は少なくシンプルなのにとても聴き応えのあるチャーリーワッツのドラムと、各メンバーの良いところが詰まった曲だと思います。
歌詞に関しては「俺は悪魔の息子だぜ〜細けえことは気にすんな!」って感じで、分かりやすい方なんじゃないかと思います。
It's a gas, gas, gas!
・Satisfaction
出世曲ですね。これも有名どころということで…。
以前これについては書いたような気がしますが、個人的なこの曲の聴きどころはイントロのキースのギターリフです。
ダッダー、ダダダーです。シンプルなパワーコードをガツンとぶつけるという点で、これはパンクロックのルーツの1つとも言えるのではないでしょうか。
俺は満足してねえぞ!って歌詞で、I can't get no〜は二重否定かと思いきや、全ッ然満足してねーよ!という否定の強調です。スラングで柄の悪さを前面に出した戦略のひとつがここにも
ビートルズは中学生の英語の授業で扱われても、ストーンズはお勉強には使えなさそうです。
・Doom and Gloom
実は今回の一押しがこの曲です。
2012年のGRRRR!!に収録された、最新のシングル曲です。Jumping Jack FlashやSatisfactionは60年代の曲で、つまり50年前の曲ってわけですが、Doom and Gloomはたったの4年前、最前線のロックンロールです。
この曲、個人的にとてもノリやすいと思います。リズムは比較的ストレートで、キースの5弦ギターによるバッキングが印象的です。左手で何にも押さえずにジャジャッと弾く姿がかっこいいですね。
これ、ブルース色も勿論ありますが、むしろパンキッシュといった方がいいような気さえします。そのぶん、より現代的でとっつきやすいのではないでしょうか。
また、個人的にMVが良いなと思います。歌詞がペンキでベタ塗りされていく表現のバージョンと、そのまま歌詞の内容が映像化されているバージョンがあるので、曲の世界観が分かりやすいんですね。
まあ、映像の方は18禁版なんですが。
こちらちょっと閲覧注意です。
イカすぜ。
・Midnight Rambler
ロックンロールの方がとっつきやすいといっても、やっぱりストーンズを聴くならブルースも押さえたいところです。
ということでアルバムLet It BleedのB面1曲目、ミッドナイト・ランブラーを取り上げたいと思います。
件のForty Licksには入っていませんが、ライブでは定番曲のようです。曲中で変わっていくリズムに、曲半ばの楽器陣の絶妙なタメ合戦が秀逸です。うねるグルーヴとはこういうもののことを言うのでしょうか。
またこの曲では、キースがダイスという愛称で知られるダブルカットのLes Paul Juniorを使用していることも個人的にツボです。
以上4曲、白状しますと、僕がストーンズにハマりたての頃に聴いていた曲です。
ですので、もしかしたら個人的な思い出により偏っているかもしれません。しかし、実際このあたりが入りやすく、しかも変な誤解をせずにバンドのことを知ることができる曲たちであるように思います。
僕は、これらの曲から入れて良かったと思っています。
いかがでしょうか。
また番外ではありますが、ライブドキュメンタリーから入るのも1つアリだと思います。
Shine a Light というドキュメンタリーです。これは1本通して代表曲も多く押さえられていて、僕はとてもお気に入りです。
ストーンズが好きになると、ロックンロールはもちろん黒人のブルース、ひいては60年代という時代の文化そのものまで視界がとても開けるので、楽しいことがすごく増えるのも良いところです。
どうやって勧めたものか。