ロックンロールで一夜漬け

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音楽に踏み込む探検日記

テレキャスターの音

 

こんばんは。

 

さっっむい・・・。

 

今回はテレキャスターというギターについて考えてみたいと思います。

エレキギターと言ったらストラトレスポールか、あるいはテレキャスかというくらいに、テレキャスターはギターの中でも知名度の高いモデルだと思います。

 曲のタイトルになる事も多く(凛として時雨の「テレキャスターの真実」、キュウソネコカミの「テレキャスばっか」など)、そう言った意味でギター弾かない人でもテレキャスという単語だけは知ってるってこともあるのではないでしょうか。

このテレキャスター、何かにつけてステレオタイプのすごく多いギターだと思っています。音色がジャキジャキしている、ギターボーカルがよく持っている、ガールズバンドでよく出てくる、サブカルっぽい、などですね。その真否はおいておいても、キャラ付けがされやすい、キャラクター性を見出されやすいギターなのは間違いなさそうです。

そこで今回は、特にこうしたテレキャスターのステレオタイプの中でも、音色に関する部分について考えてみたいと思います。

 

まず何と言ってもこの「ジャキジャキしている」という表現です。最初聞いた時はギターでジャキジャキてなんじゃいと思ったんですが、

 これに関しては、この人の影響に尽きると思います。NUMBER GIRLZAZEN BOYSのギターボーカル、向井秀徳ですね。

高音域をガンガンに効かせたクランチトーン。多分これ、ライブで大きい音で聴いたら耳が痛くなるくらいのセッティングだと思います。6本の狂ったハガネの振動と言ってるだけあって、非常に金属質な音です。そこのところをジャキジャキと言っているようです。

ナンバガでは田渕ひさ子のジャズマスの音がヤバい轟音で鳴っているので(これもこれでとんでもないですが)、ZAZEN BOYSもしくはソロの曲の方が向井秀徳のギターの音は良く聴こえます。

こうしてギター単体で聴くと、冷たい感じのエッジの効いた音で、ジャキジャキってこれか!と良くわかります。

また、カッティングが武器のテレキャス使いといえばアベフトシが挙がるでしょう。

 

例えばこの曲でイントロから鳴っている、コードストロークの際のチャカチャカいう歯切れの良い音がカッティングですが、この人の場合それを16分連射でぶっこんできます。マシンガンの発射音に似ていることから、マシンガンカッティングと呼ばれるスタイルですね。 右手が滅茶苦茶柔らかくて、左手の力加減が絶妙で、なおかつ正確なリズムが刻めないとまともに鳴らせない、ギタリスト泣かせの技術です。

 

そしてマシンガンカッティングといったらこの人です、ウィルコジョンソン。この人もずっとテレキャスターをメインに使用していますね。カッティングが得意なテレキャス使いを遡るとどっかでこの人に当たるんじゃないかと思います。

 

そのウィルコジョンソンのギター解説動画があります。イギリス発音だとtelecasterは「テレカスター」なんですね…。 カッティングもスタッブて言うんですねー。

このようにカッティングの達人たちがメインギターとして使っているという点で、テレキャスはカッティングに向くという太鼓判を押されているようなものです。これについてはステレオタイプでなくれっきとした事実と言えるでしょう。

一方で、じゃあテレキャスはジャキジャキでカッティング向きのギターかと言いますと、それだけでもないようです。テレキャスは音が太い、という意見も最近よく聞きます。

音が「太い」という表現もギター特有でイメージにしにくいなぁといつも思うんですが、単音でパンチのある音が出るという感じなんでしょうか。ジミーペイジはレスポールがトレードマークですが、初期はテレキャス弾きだったのは有名な話です。Stairway To Heavenのギターソロはテレキャスで録音されてるって楽器屋のお兄さんから聞きました。

新曲よいですねー。

The BawdiesのTAXMANもテレキャスがメインで、フェンダーからシグネチャーモデルも出てますね。ジャキジャキともカッティングとも違う、リフでゴリゴリ攻める印象です。

これもまた太くて格好いい、テレキャスターの音色です。 

 

なんだか改めて聴き比べると、「結局、弾き手によるんじゃないか?」という気がしてきますが・・・。

昨今言われるテレキャスの音色のイメージの真相は、それぞれそのイメージ通りの音を出している人が実際にいて、だからこそ全部正解で全部テレキャスターらしい音なんだということなのでしょう。

 

となると、ギターやってる人にはテレキャスを弾かせてみれば、その人の音楽的なバックグラウンドがより浮き彫りになって面白いかもしれないですね。